カウントダウン66: コミュニケーションツールとしてのフリーペーパー

パクチーハウス、経堂の店舗閉鎖まであと66日。新年3日。

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妻の実家・広島から、自分の実家・秦野へ移動。毎日1kgずつ体重の増える生活。そりゃそうか。毎日の平均10kmランをせず、飲食量は89%アップしてますからね。そして夜世田谷に帰って来ました。

店舗を開いていると、ポスターを貼らせてほしいとか、フリーペーパーを置かせて欲しいとか、そういう依頼がよく来ます。お客さんのなら大歓迎! でもほとんどの人は置きたい、貼りたいだけで、店に興味ないんですよね。 でもそういうものも一つのコミュニケーションツールだから、誰のか分からないものを置いたり貼ったりしても意味はないんです。

馴染みのお客さんのショップカードやチラシ、イベント案内などはたくさん置いてあります。また、東北復興応援でウルトラシャルソンという走って東北のことを伝えるイベントを2014年からしてますので、それで縁のできたものもいくつか置いてあります。

昨年11月20日の10周年の頃から置いている、2つのフリーペーパーがこれまでの何よりも評判よく、あっという間になくなってしまっています。追加で送ってもらっています。

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一つは「1日限りのパクチーフェス」を一緒に開催した土佐町から届いた、とさちょうものがたりの冊子。下田昌克さんが描いた土佐町の皆さんの画集です。パッと見て惹かれるものがありますよね。帰りの電車でこの冊子をパラパラめくり、一人でも多くの人が土佐町を訪ねることを願います。またパクチーフェスやるだろうしね! 2017年に僕が3回訪れたお気に入りの場所です。

もう一つはシアトルから届いた『ORIGAMI』。シアトルの日本関連情報を伝えるものではなく、シアトルの人に、日本の情報を伝えるためのフリーペーパー。メドックマラソンに行く最初のきっかけを作ってくれた親友が隔月で発行し始めたものです。シアトルだけでなく世界中の人に興味を持ってもらえる内容なので、英語で日本のことを伝えることに興味ある人もどうぞ。他の都市で展開したい人、日本の伝統文化を伝え、残すことに関心のある人は、ぜひ声をかけてください。

 

カウントダウン67: 未来を決めれば過去も選べる

あと67日。新年2日目。

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家族でテニスをして過ごしました。妻の家族がテニス一家で、おじいちゃんからの影響と名前が「KEI」(錦織圭の活躍を過分に意識:字は違うけど)であることから、息子は小学校に入った頃からテニスを始めました。

5年生になってようやくラリーめいたものができるように!!! 僕は中学校の時に軟式テニス部にいたことと、小学校から草野球を時々していたので、ボールを棒に当てるのはまあまあ得意なので、年1回ぐらいのテニスを楽しんでいます。一緒に運動できるのは楽しいですね。

親としてはまだまだ心配ですが、自分が5年生の時を振り返ると、もう自分が何でも自分でできるようになってきたという気がしていました。振り返れば小学生や中学生はどんなに意気がってもとても狭い視野で生きていますが、自覚が芽生える時期ではあると思います。

息子が生まれるということで起業を決めましたので、息子と同じように意気がって、粋がろうとしているのが経営者10歳の僕の姿かもしれません。他人から見て、または後から振り返った時に青臭い判断だとしても、次なる道を決めることがそこに向かう未来を築くことだと思っています。

「無店舗展開」の全貌は、言葉を作った僕すらわかっていませんが、「無店舗」になった後にしていく行動すべてが「展開」を構成していくのです。「店舗を残す」未来と「残さない」未来には全く違う過程があります。

選んだのは一般的に言うと「より不確定な道」。でも僕はその視点は過去の積み上げ(売上予測など)から未来があると考える一つの見方に過ぎないと思っています。将来を見据えて一つひとつを確定していくことこそ、着実で確実な道なのです。

過去を振り返った時に、誰かに選ばされて今があるのか、自分で選んできて今があるのか。圧倒的に後者であれば、幸せで納得の行く過去を築くこともできます。未来を決めれば過去を選ぶことが可能なのです。

 

カウントダウン68: 相対的でなく絶対的な生き方

あと68日の夜。1月1日。

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「杜氏の道楽」という日本酒を飲みながらの新年初日の夜。ぬる燗がうまい純米大吟醸ですばらしい一年のスタートでした。

多くのお客さんから、パクチー雑煮やパクチーおせちのご報告をいただき、また、マジックナンバー「89」を新年からゲットしたというご連絡もありました。パクチー(paxi)という記号を使って「旅と平和」を訴える事業をしてみようと思ってからもうすぐ11年。個人が作る平和(piece of peace)についてシェアできる環境を少しずつ作っていこうと思っています。

営業がある日は、そのことをその瞬間には書けないため、このカウントダウンブログは一日遅れで書いているのですが、営業がない日は一体自分が何日にいて、何日にいるのかが分からなくなりますね。このブログだけでなく、「あと○○日」というのをinstagramで数字から連想するダジャレを毎日書いてもいるので(それはその当日のことを書く)なおさらです。

パクチーハウス東京が閉じるまで、それを間違えないようやっていきたいと思いますが、同時に、昨日と今日とか、年号が変わったとか、曜日感覚とか、何の意味があるのかなと思います。それが基準になるし、メリハリにもなると、僕も思って生きてきましたが、そういうものも自分で決めてもいいのではないかと。相対的から絶対的な生き方をしようというのが、パクチーハウス東京の店舗閉鎖から訴える一つの提案です。たとえば、お金を貯め込むことより、人と違う体験をすることを選ぶことです。

カウントダウン69: 「えっ????」

あと69日の夜。年末年始休業2日目。大晦日。

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家族と、妻の実家・広島への移動。今回はタイミングが難しく、事前に飛行機や新幹線の指定席を取れなかったので、自由席にて。

ゆっくりとした時間を過ごし、今月の300km達成のため、海田山陽街道経由で約10kmのランニングをしたのみ。

営業しているときと違い、お客さんや友人と会わないし、ネットでもほぼ接点を持たないので、カウントダウンに書くべきことはほぼないですが、閉店の日(2018/3/10)まで89日の「閉店宣言」の日に、僕の妻が書いた文章を引用してみます。

このたび、長らく皆様に愛していただいたパクチーハウス(店舗)を閉店することになりました。
夫の選択に理解を示していただいた関係者の皆様、そしてなにより、現スタッフの皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。

いつも突然の行動で世間を騒がせるというのが世間での夫のイメージかもしれませんが、そこに至るまでに長く深い熟考と他への配慮がたくさんあることを、近くで見ている私から一言添えさせていただければと思います。

子供たち、特に長男にとっては、0歳の時からそばにあり、まだ真っ白い店の床をハイハイしてスタッフやお客様に育ててもらった場所がなくなるというのは、ずっと当たり前にいた兄弟がいなくなるみたいなもので、寂しい思いもしているようです。そのような場所があったことは幸せなことで、この思いを経験したこともいつか糧になってくれたらと思います。

夫との出会いからこれまでを思い返せば、

・付き合って一週間後に突然ユーラシア大陸横断の一人旅宣言(友人の結婚式の為どうしてもといわれ)で「え?」
・プロポーズと同時に無職となり1年間のイギリス留学を宣言され私と家族「え??」
・帰国して無事結婚式を挙げる運びとなるも、場所がヨロッパの西の果てロカ岬で家族と周囲は「え???」
・初めての子供が生まれることがわかると同時に当時ありえなかった”パクチー”の専門店をやると言われ4度目の「え????」、そしてやめとけの嵐

と、何度も驚かされ、そのたびに少しの不安と同時に大きなワクワクを感じている自分が常にいました。

今は4人乗りの大きな船になりましたが、夫の見せてくれる新しい景色へ向かってまた皆で旅に出て行こうと思います。

これからも、夫と、佐谷家をよろしくお願いいたします。

 

結婚直後から、多くの人に「奥さんどういうひとですか」とか「奥さん寛大ですね」と言われております。自分の行動は特異なことを目指している訳でもないし(結果はどうであれ)、みなさんがどういうコミュニケーションを家族と取っているか存じ上げないのでそう言われても困るわけですが、僕の行為の結果が「えっ?」という感想を書くに十分なことは、現代日本の文脈を一応横目で見ている者として理解しているつもりでおります。

また、学生時代にたまたま踏み込んだ「旅」の世界に、比喩的なものも含めてとどまることができ、その先に家族の姿があることをうれしく思っています。

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