【cinemo PAX vol.2】前武雄市長・樋渡啓祐さんと考える【地方都市の活性化】〜映画『幸せの経済学』見て、トークして、パクチーパーティ!
開催まであと3日!
前武雄市長の樋渡さんのことはよく知っている方が多いと思いますが、僕がしていることをパクチー以外知らない方も多いと思いますので、当日までにいくつか投稿させていただきます。(その3)
パクチーハウス東京のウェブサイトのトップに「世界のビールとパクチー料理」と書いています。僕は旅を通じてたくさんのビールにも出会いました。また、パクチーハウス東京では琥珀エビスという日本のナショナルビールでは最高峰(筆者談)のビールをメガジョッキ(1リットル)で提供しています。
そう、僕はビールが大好き。いつもガブガブ飲んでいます。そして35歳になった時(6年前)には、お腹に大量の脂肪を蓄えることができました。いわゆる「ビール腹」です。適当に運動してみたりもしましたが、効果はありませんでした。高校生までの持久走大会が大嫌いだった僕は「走る」ことを当時全否定していました。しかし、偶然パクチーハウスで催されたウルトラランナーの講演会を聞き、その内容に感動。当人に敬意を表して1度だけ走ってみようと思いました。翌朝、早起きして過去(といってもその20年ぐらい前)走った最長距離(10km)にチャレンジ。絶対やりきると決めたので完走しました。全身筋肉痛になったものの、身体が動かなさすぎて息が切れるスピードでは走れなかったです。歩くのより少し早いか、もしかしたら遅いスピードでボテボテ走りました。心臓が苦しいとか、横っ腹が痛くなるとか、僕が走ることのマイナス要因として捉えていたことが起こらなかったんです、遅すぎて。そしてSNSに「走るのが好きな人の気持ちが少しわかった。走らないけど」という趣旨のことを書きました。それからが今の時代の恐ろしいところ。それを読んでたくさんの人からお誘いが・・・(笑)。全て断るつもりでしたが、「朝走ってビールを飲む会」だけは断りきれませんでした。
久しぶり過ぎるランニングで得たポジティブな感覚(息が上がらないスピードで走れば気持ちいい)を意識して、無理せず走り始めたらあら不思議。数ヶ月で走ることが楽しくなり、ついでにお腹の蓄えは無くなりました。走れるならやりたいことが前から一つだけありました。それはメドックマラソンへの出場。メドックマラソンは給水所にワインが置いてあり、38km地点ぐらいから生牡蠣やステーキが食べられる“美食マラソン”です。まさに“酔狂”という言葉が似合うこのマラソンに「一度だけ出てみたい」と思いフランスへ旅立ちました。そして、現場にていい意味で期待を裏切られました。このメドックマラソンは「飲みながら走る」ことが特徴と言われていますが、それだけではありませんでした。ワインがちゃんとグラスで出てくるため、走っている途中で「立ち止まる」ことになります。日本で一本数万円するものが出ることもあり、グラスを回してみたり他の参加者と乾杯したり。仮装が義務付けられていることもあり、「自然と会話が始まる」のです。メドックマラソンの本質は「コミュニケーションがある」ことだと気づきました。これは移動しながら6時間半続くパーティです。
交流する飲食店を営む僕にとって、それは衝撃的でした。楽しいパーティは数多ありますが、6時間半も楽しみ続けられるものはそう多くないです。一度だけ人生経験として出場するだけでなく、これを人生の一部にしたいと思いました。初出場の39km地点で生牡蠣を食べまくっている時には、そのために毎年出場することにしようと決意しました。日本に帰り、この楽しみを多くの人とシェアしたいと思い、メドックマラソンに本気で行きたい人だけが集まるランニングサークルとしてパクチー・ランニング・クラブを作りました。それから毎年、メンバー20-30人と一緒に出場しています。
パクチー・ランニング・クラブは走らないランニングサークルです。トレーニングは各自でできるので、不定期で飲み会(メドックマラソンの半分!)を開き、フランスへ行くというモチベーションを互いに維持し合っています。ワインも飲みますが、だいたいスタートはメガジョッキです。そして、大いに酒に酔い、気持ちが大きくなります。国内外の様々な“気がふれている”マラソン大会の話題になり、“酔った勢いで”申し込んでしまう人が続出します。僕も、そんな楽しき仲間と知り合うことで、いろいろなマラソンに出場しました。主なものは以下の通りです:
- コムラッズマラソン(南アフリカ)
平和(PAX)のために89km走る、世界最古のウルトラマラソン大会。2014年に開かれた第89回大会に出場し、8時間90分で完走。勝手にパクパク(89×89)マラソンと名付けました。
- サハラマラソン(モロッコ)
パクチーハウス東京が開業89ヶ月の2015年4月、ありえないと言われたパクチー料理店をパクる人が出てきたので、そろそろ自信を持ってパクチー屋を経営してもいいかなと思い始めました。「さぁ(3)、パクチー(89)の時代です」との宣言代わりに砂漠(389)を一週間で250km走るこのマラソンに出場し、パク塩開発の人体実験をしました。
- バイカルアイスマラソン(ロシア)
バイカルアイスマラソンは凍ったバイカル湖の上を一直線に走るフルマラソンです。シベリア鉄道の廃線になった部分89kmを観光列車としている区間があるのですが、そこに向かって一直線に走るこのマラソンは「パクに向かってまっしぐら」だと思い、パクチーに対する愛を表現しに行きました。
ちょっとしたきっかけから、ウルトラマラソンにまで手を出してしまいましたが、僕はあくまでパクチー普及に命をかけつつ楽しくランニングをするファンランナーです。樋渡さんに初めて会った時から、同じランナーということで勝手に親近感を感じさせてもらっていました。