カラオケで「パクチーのうた」をどうぞ!

パクチー専門アーティストのKyo paxiです。ついに「パクチーのうた」がカラオケ(JOYSOUND)で歌えるようになりました。

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友人夫妻が開店祝いに作ってくれた「パクチーのうた」を地道に広げております。パクチーハウスを訪れるミュージシャンに楽譜を渡したりして、演奏してもらったり、ライブでアレンジしてもらったりも。

また、僕はラジオ出演時には“リクエスト曲”として、この曲をお願いしたことが何度も。というわけで、確認できているだけでこれまで6〜7回ほど電波に乗って飛んで行きました。初めて「パクチーのうた」がラジオで流れたのはJ-waveでしたが、その時のディレクターに、「アーティスト以外で自分の曲をかけた人は初めてじゃないかな」と言われました。(いや、パクチー専門アーティストなんですけど!w)

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AmazonやiTunesでは数年前から配信が始まっており、いつブレイクするかと気長に待っておりました。まだブレイクはしていませんし、待ちくたびれてブレイクしちゃうんじゃないかというほど時間が経ちましたが、作詞作曲の夫妻から連絡があり、「カラオケになるかもよ!」から1ヶ月弱で「カラオケに配信されたよ!』という報告になりました。

JOYSOUNDで「パクチーのうた」を歌おう! 7月5日までの半年間みたいです。

https://musicpost.joysound.com/music/musicId:16329

 

 

 

おしぼりがない理由

パクチーハウスはおしぼりを出しません。手を洗えるスペースを入口付近に設置しています。「食事の前に手洗いを」という家庭では当たり前のことを、飲食店でもやるべきだということで、水道を引きました。流れる水で発電する自動給水装置で、衛生とエコを両立させています。

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パクチーハウスを創業した2007年、僕の息子は0歳でした。「食事の前に手を洗いましょう」と日常的に言う家庭は多いと思いますが、多くの飲食店にはトイレを除き手洗いがありません。おしぼりでそれを代用するのではなく、家と同じことをしてほしいと思い、洗面台を入り口付近に設置しました。

このことが、後々、面白い展開につながります。


パクチーハウスの2周年を記念して、約1年間ランチタイムに「地球を救うカレーライス」(考案者の清川孝男氏からベースを仕入れてパクチーハウスで仕上げ)を提供しました。地産地消の有機野菜や環境負荷の少ない肉類を使い、フェアトレードのスパイスを使うというコンセプトをいかによく理解し、噛み締めてもらうかを考えて、ゆっくり食べてもらうことにしました。「カレーは飲み物」なんていう言い方があるぐらいカレーは早食いの象徴的な立場にあるのですが、それを変えたいと思っていました。

カレーのオリジンの国の「手で食べる」行為をお客さんにやってみては−−−最初は冗談みたいに発案したのですが、実際に手でカレーを食べてみて、スプーンで食べるのと異なる味わいに驚きました。自信を持ってお客さんに手食を勧めようと思い、入り口の横に手洗い場があったことが、その手食プロジェクトをスムーズに進めることになりました。半信半疑で、あるいは面白がって手食をしたお客さんから、想像をはるかに超える好意的な反応があり、その活動を日本全国に広げるために作ったのが日本手食協会です。


その手洗いが年末、突然壊れてしまいました。それから約3週間使用不能に。今は復活しましたのでご安心を。修理が難航して(下見含めて3度も来てくれました)、また修理に来た人がとても面白い人で、修理後に30分もお茶を飲むことに。パクチーハウスのそこここにある旅の要素のことから、旅育(子供の教育を旅を通じて考えること)の話へ。故障という形で新たな出会いをもたらしてくれました。

そんな手洗い場。「おしぼりあります」か、と聞いて「手を洗ってくださいね」と答えると洗わない人の方が多いですが、ちょっと席を立って手洗い場に行って、あたりを見回してみませんか?

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ぱくぱく!パクチー新年会2017@渋谷

本イベントは渋谷にある東京カルチャーカルチャーで行われます。

パクチーハウス東京・佐谷恭 presents
ぱくぱく!パクチーナイト新年会2017

ご来場者さまに、パクチー関連各社から豪華パクチー関連商品プレゼントあり!

2017年1月24日(火)
OPEN 18:30 START 19:30 END 20:59 (予定)
出演:佐谷恭(パクチーハウス東京店主)
【企画・司会・プロデュース】テリー植田(東京カルチャーカルチャー・プロデューサー)

前売りチャージ券2,100円 当日チャージ券2,600円(要1オーダー アルコール550円〜・ソフトドリンク480円~ ※パクチーメニューも販売予定!)
チケットはイープラスで発売中!
http://tcc.nifty.com/event/general/19479

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パクチーは、昨今のブームから日本の食文化へ!
パクチー好きが集まって新年会として乾杯しましょう!

パクチーブームの中心的存在である、パクチーハウス東京の店主・佐谷恭さんによる「ぱくぱく!パクチーナイト」が2017年も、渋谷に移転した東京カルチャーカルチャーで開催決定!パクチーの歴史やイロハに始まり、最新パクチー事情2017などもご紹介!パクチー料理を食べながらパクチーハウス東京 佐谷恭さんと乾杯(カンパク)しましょう。パクチーメニューも販売予定です。

(佐谷恭さんからぱくぱくメッセージ!)
『創業前から「ありえない」「信じられない」「アホ」と言われたパクチー料理専門店も10年目!この間にパクチーは「誰も知らないマイナーなハーブ」から「好き嫌いがはっきりする食材」へと世の中での評価が変わり、“パクチーブーム”と言われるようにもなりました。2016年の「今年の一皿」にパクチー料理が選ばれたことは嬉しく、かつギャグみたいだなと思って見ています。 パクチー料理専門店に注目が集まりがちですが、居酒屋やラーメン屋、イタリアンその他、これまでパクチーと無縁と思われていた飲食店が、パクチー料理を数品出すことも珍しくなくなりました。パクチーはブームから、すでに文化となりつつあります。 とはいえ、世の中にあるパクチー情報は間違いだらけ。メディアも思い込みで報道を繰り返しています。日本パクチー狂会時代から蓄積してきた情報で、世界でなぜパクチーが必要とされ、世界中で食べられてるのか、豊富な情報と適当な感性で話します!』

【出演者】佐谷恭(パクチーハウス東京店主)
【企画・司会・プロデュース】テリー植田(東京カルチャーカルチャー・プロデューサー)

【パクチーハウスとは?】
世界初のパクチー料理専門店。
paxi house tokyo は、世界150カ国以上で使われているハーブであるパクチーを使った美味しい料理を提供する、世界初のパクチー料理専門店です。
パクチーは味と香りが強く、好き嫌いがはっきり分かれることで有名ですが、 paxi house tokyo ではパクチーを愛する人に惜しみなくパクチーを提供するだけでなく、パクチーが苦手な人にも食べていただける料理を用意しています。パクチーの葉・茎・ 花・根・種はそれぞれ違う味が楽しめます。料理の真髄は食材の持ち味を生かすこと――paxi house tokyo は世界のさまざまな料理を参考にしながら、パクチーとその他の食材がベストマッチする組み合わせを考えています。

自分の目で世界を見続けたい〜イランの体験

パクチーハウス東京は1月16日〜3月20日頃まで、イランを特集します。イラン旅の体験からインスピレーションを得てイラン的パクチー料理を提供します。

イラン特集のスペシャルメニュー

アブ根グシュト
・チェロケバブ
・カスピ海サラダ


 

イランを旅していなければ、パクチーハウス東京は存在しなかったでしょう。

1996年夏、僕はパキスタンのクエッタから西へ、砂漠を抜けるルートでイランに入国しました。当時「世界三大地獄バスの一つ」と言われていたそのバスで約17時間。最初に降り立ったのはザヘダンという町でした。パキスタン西部とイラン東部の気候はほとんど変わりません。暑い、とにかく暑いです。しかし、国境を越えた瞬間に世界は一変しました。街は美しく、ゴミがほとんど落ちていません。舗装路は完璧なまでに真っ直ぐで、バスに乗っていてもほとんど揺れを感じないぐらいです。

「イランは怖い」。ずっとそう思っていました。みんなもそう言っていました。その少し前には上野公園でテレホンカードを売っているのがイラン人だと言われていましたし、「テロ支援国家」という文字に、テロリストが集まった国という勝手な思い込みをしていました。ドキドキしながら入国しましたが、まず、澄んだ空と美しい景色に意外さを感じたのです。

一人旅の注意事項として、出会う人々には警戒しまくっていました。怖いイランではなおさらです。ただ、トランジットビザを2度も延長した一ヶ月強の滞在期間の間、イラン人の親切さに心を鷲掴みにされ、僕の心はどんどん融けていったのでした。イラン滞在の後半戦には、「話しかけられたら絶対についていく」と決めたぐらい・・・。

ちょっと話がそれますが、旅先でバックパッカー仲間とやれどこの国がいい、あそこは行くべきでないなどと情報交換をすることがよくあります。ベトナムのメコンデルタのカフェで出会った旅人と「イランはヤバいでしょ」という話をしていた時、ある一人の廃人がつぶやきました。「イランはねぇ・・・いいんですよ」。

その廃人は薬漬けで、会話をしていても時々固まってしまうような人でした。突然動きが止まり、しばらくすると「僕、飛んでました?」と言ってこちらの世界に戻ってきます。正気の時は普通に会話ができるのですが、時折どこかへ「飛んで」行ってしまう姿を見て、麻薬って怖いなと思いました。そんな廃人が唯一イランを肯定していました。みんな廃人の戯言だと思っていましたが、僕は彼のみがイランに行った経験があることに気づき、その一言がとても気になってしまいました。「確かめてみたい」というのがイランを旅先に選んだ理由です。

イランに入国して目の前で起こった様々な出来事を通じて、僕は廃人のつぶやきを理解することになります。ガイドブックもなく各所で集めた断片的な情報とクエッタでフランス人にもらったイラン全土の地図を頼りに旅をしていましたので、行く先々で分からないことだらけでした。ほとんどのシーンで日本語はもちろんほぼ英語が通じないのですが、人々は僕のことを理解しようと努めてくれました。

イスファハンのイマームスクエアやペルセポリスなどペルシャの遺跡はもちろん壮大で素晴らしかったのですが、道中通りがかった名もなき小さな街にも秀麗なタイル張りのモスクがあり、文化度の高さを感じました。旅人の間でイランは食事がまずいと聞いていましたが、それは外食産業が発達しておらず旅人が食べるもののバリエーションが少ないだけで、家庭料理は美味しいものばかりでした。たまたま知り合った女子高の英語の先生の家に泊まりに行ったら、学校へ連れて行かれて臨時英語教師をすることになりました。親切なイラン人たちと心を通わせようとペルシャ語に耳を傾けていたら、20日目ぐらいから相手の言っていることが分かるようになりました。幼い子供でなくとも言語は自然に身につくものなのだと驚きました。

1ヶ月が過ぎ、イラン北西部のバザルガンからトルコへと出国する日、イミグレーションの役人にチャイをもらいながら「もう帰っちゃうの。もっといればいいのに」と言われた時、楽しい日々をいつまでも続けたいと本気で思いました。

イランで僕が見たもの、食べたもの、体験したこと。それらの全ては、僕が「外」で得た情報とは異なっていました。予想外のことを1ヶ月強積み重ねた結果、「一般的に言われていることより、自分の目で見たものを信じよう」と思うようになりました。旅は有名なもの、綺麗なものを確認しに行く行為ではありません。それも一つの要素ですが、自分が訪れた場所が本当はどういうところで、何が起こっているのか。そういうことを発見することこそがその醍醐味です。

イランでの体験がなければ、僕は他の多くの大学生達と同じように、卒業と同時に旅も止めていたかもしれません。自分の目で世界を見続けたい、他人の視点でなく自分の考えで世界と接していたい。そう思うことができたので旅を続けました。傍目には職の定まらない二十代の一人でしたし、自分自身キャリアというものをどう考えればいいか悶々とした時期もありました。イランを訪れてから10年以上後に旅の蓄積を日本社会に還元したいと思って、起業を決意。その第一歩がパクチーハウス東京だったのです。

パクチー料理専門店を出すことは、友人や専門からとても心配されました。「ありえない」「馬鹿げてる」と言っていただきました。ただ、イランで知った、誰かの視点より自分の判断を信じることの大切さを常に意識していましたので、日本パクチー狂会(2005年創設)の活動を通じて知った、パクチーに対する多くの人の(隠れた)パッションを信じて、世界初のパクチー料理専門店を開こうと決意したのでした。パクチーハウスの今があるのは、イランのおかげなのです。


 

パクチーハウス東京のイラン特集

旅人の新年会!ペルー料理店・荒井商店の荒井隆宏さんに聞く「旅して起業」【cinemo PAX】

2017年を刺激的な旅人の話で始めませんか! ⇒1月15日(日)15:00- 開催

新橋にあるペルー料理の名店「荒井商店」の荒井さんをゲストに招き、ペルーの料理人に関する映画を見て、お話を聞き、パクチーパーティをします。

荒井さんは料理の修行後、ペルーを旅しながら食材と料理について学び、帰国後「荒井商店」を立ち上げました。自分の目で見たペルーを独自の視点で再現し、超人気店となっています。

パクチーハウス東京店主の佐谷恭との出会いは、2008年7月。『ぱくぱく!パクチー』の取材のためパクチーをよく使う国の一つとしてペルー料理店を探していた時のことでした。ランチタイムが終わる頃に訪れ、美味しい料理をいただいた後に、ペルーのパクチー事情のほか、荒井さんの体験談を聞いて一気に引き込まれました!

 

そんな荒井さんを迎える【cinemo PAX】。「料理て世界を変えた」と言われるペルーの国民的ヒーローとも言われる料理人・ガストンアクリオ氏に関するドキュメンタリー映像を見た後、荒井さんの旅と起業についての話を聞きます。その後の“中南米特集”パクチーパーティで大いに語り合いましょう。

旅好きな人、ペルーや中南米に興味のある人はもちろん、独自の視点で起業したい人、料理を愛する人は、是非ともご参集ください! 2017年旅人の新年会です。

■日時
2017年1月15日(日) 15:00-

■タイムスケジュール
15:00 開場
15:30 映画上映開始(78分)
16:50~17:50 荒井隆宏さんトーク(聞き手:佐谷恭)
18:00〜21:30 パクチーパーティ 「中南米特集」

■チケットについて
・映画+トーク+パーティ(定員50人)
早割 3890円 12/31まで
前売 4189円 1/1から1/14まで
当日 4500円
・パーティーのみ参加<映画・トークショウなし>(定員20人))
当日 3500円

 

自分のまちが好きになり、旅先をもっと楽しめるシャルソン

【cinemo PAX vol.2】前武雄市長・樋渡啓祐さんと考える【地方都市の活性化】〜映画『幸せの経済学』見て、トークして、パクチーパーティ!

まもなく開催!

前武雄市長の樋渡さんのことはよく知っている方が多いと思いますが、僕がしていることをパクチー以外知らない方も多いと思いますので、当日までにいくつか投稿させていただきます。(その4)

パクチーを愛するあまりエクストリームランニングに足を踏み入れてしまった僕ですが、個人的に走るのが好きになっただけでなく、メドックマラソンをヒントにしながらたくさんの人にランニングの楽しさを知ってもらうために作ったものがあります。それが「シャルソン」です。

シャルソンは、ソーシャル・マラソンを略してできた言葉です。走る楽しみはスピードだけでなく、景色を見たり移動すること、つまり自分の力で旅ができるということでもあります。公園や河原を走っているとき、疲れたら歩いたっていいし、きれいな花があったら立ち止まってもいい。気持ちよければ予定より多く走ればいいし、毎日コースを変えることもできます。

しかし、「マラソン大会」は基本的に速く走ることが良しとされます。コースを選ぶこともできません。いわゆる持久走大会で“走らされた”体験からランニングが嫌いだった僕は、走れるようになってもその延長線上にあるマラソン大会を積極的に楽しむことができませんでした。一方、シャルソンの発想の原点ともなったメドックマラソンはワインを飲むために「立ち止まる」ことが革命的だったし、制限時間ギリギリまで食事やワインを堪能できることが、僕のマラソンに対する思い込みを壊してくれました。

メドックマラソンに出場した際、その日本版を開きたい、と考えました。メドックマラソンにあるコミュニケーションが、僕がパクチーハウスやPAX Coworkingでやろうとしているのと同様に現代日本の閉塞感をぶち破ると直感したからです。しかし、冷静に考えてみると公道の使用許可を警察に申請し、そこで酒を提供するということが簡単に認められるとは思えません。数年単位の時間を使ってそれを実現させることもアリだとは思いますが、それでできるコミュニケーションが必要なのは数年後でなく今だと思ったので、即座にそれを実行することにしました。メドックマラソンの要素をシンプルに抽出し、僕のような小さな飲食店を一つだけ経営している人が簡単にできるイベントを作ろう、そしてそのイベントにより地域に貢献できればなお良いと。そうして「シャルソン」の仕組みを考案しました。

パクチー料理屋とコワーキングスペースという“マニアック”なことをやっているのが僕の会社です。それぞれの空間に、国内外からさまざまな人がやってきます。経堂にたくさんの人を連れてきていると言ってくれる人もいたのですが、うちの店に来て、仕事なり食事をして、そのまま帰ってしまう人がほとんどでした。そういう意味では経堂まで来てもらってはいるものの、経堂に貢献しているとは言い難いと悩んでいました。行き帰りに商店街を見てはどうですかという提案をしたり、ウェブにちょっとした周辺案内を載せたこともありますが、大多数の人は忙しい日常の中で目的を果たしたら家路につきます。シャルソンを生み出そうとしているとき、この僕の悩みがポイントになりました。「小さなマラソン大会を開き、僕が行き先を決めるのではなく、ランナーの皆さんに好きなように動いてもらい、経堂なり世田谷区の魅力を発掘してもらおう。そしてそれを再発信できれば、自分たちが存在する地域のためになるだろう」。こうして走ることを地域の魅力再発見につなげるためのシャルソンが生まれました。

年1回ぐらい、ちょっと変わったランニングイベントとしてできれば面白いかなと思って始めた「シャルソン」でしたが、第1回で僕も主催者兼ランナーとして42.195kmを走りました(走る距離は自分で決めて良いため、必ずしもそれだけの距離を走らなければならないわけではありません)。そして、自分も他の参加者達も思ったことは、「シャルソン」は簡単に誰でもどこでもできるし、もっとやりたい!ということでした。すでに5年以上店を運営していた経堂や10年以上住んでいた世田谷を知っているつもりになっていましたが、一日中絶え間なく「発見」があるのを驚き、かつ楽しみました。

「シャルソン」は簡単で、参加者だけでなく主催者も楽しく運営できるイベントです。ご当地シャルソン協会が各地の運営のサポートもしており、過去4年半で全国で120回ほど参加されるまでになりました。地域活性や地方創生をお考えの方は、ぜひシャルソンで地元愛を育て、たくさんのお客さんを呼んでください。

ご当地シャルソン協会
http://cialthon.at/
ご当地シャルソンについて(パクチーハウス東京ウェブサイトから)
http://paxihouse.com/blog/social-running/
今、シャルソンが熱い! (Naverまとめ)
https://matome.naver.jp/odai/2143452587480207301

ビール腹克服から始まったランナーズコミュニティ

【cinemo PAX vol.2】前武雄市長・樋渡啓祐さんと考える【地方都市の活性化】〜映画『幸せの経済学』見て、トークして、パクチーパーティ!

開催まであと3日!

前武雄市長の樋渡さんのことはよく知っている方が多いと思いますが、僕がしていることをパクチー以外知らない方も多いと思いますので、当日までにいくつか投稿させていただきます。(その3)

パクチーハウス東京のウェブサイトのトップに「世界のビールとパクチー料理」と書いています。僕は旅を通じてたくさんのビールにも出会いました。また、パクチーハウス東京では琥珀エビスという日本のナショナルビールでは最高峰(筆者談)のビールをメガジョッキ(1リットル)で提供しています。

そう、僕はビールが大好き。いつもガブガブ飲んでいます。そして35歳になった時(6年前)には、お腹に大量の脂肪を蓄えることができました。いわゆる「ビール腹」です。適当に運動してみたりもしましたが、効果はありませんでした。高校生までの持久走大会が大嫌いだった僕は「走る」ことを当時全否定していました。しかし、偶然パクチーハウスで催されたウルトラランナーの講演会を聞き、その内容に感動。当人に敬意を表して1度だけ走ってみようと思いました。翌朝、早起きして過去(といってもその20年ぐらい前)走った最長距離(10km)にチャレンジ。絶対やりきると決めたので完走しました。全身筋肉痛になったものの、身体が動かなさすぎて息が切れるスピードでは走れなかったです。歩くのより少し早いか、もしかしたら遅いスピードでボテボテ走りました。心臓が苦しいとか、横っ腹が痛くなるとか、僕が走ることのマイナス要因として捉えていたことが起こらなかったんです、遅すぎて。そしてSNSに「走るのが好きな人の気持ちが少しわかった。走らないけど」という趣旨のことを書きました。それからが今の時代の恐ろしいところ。それを読んでたくさんの人からお誘いが・・・(笑)。全て断るつもりでしたが、「朝走ってビールを飲む会」だけは断りきれませんでした。

久しぶり過ぎるランニングで得たポジティブな感覚(息が上がらないスピードで走れば気持ちいい)を意識して、無理せず走り始めたらあら不思議。数ヶ月で走ることが楽しくなり、ついでにお腹の蓄えは無くなりました。走れるならやりたいことが前から一つだけありました。それはメドックマラソンへの出場。メドックマラソンは給水所にワインが置いてあり、38km地点ぐらいから生牡蠣やステーキが食べられる“美食マラソン”です。まさに“酔狂”という言葉が似合うこのマラソンに「一度だけ出てみたい」と思いフランスへ旅立ちました。そして、現場にていい意味で期待を裏切られました。このメドックマラソンは「飲みながら走る」ことが特徴と言われていますが、それだけではありませんでした。ワインがちゃんとグラスで出てくるため、走っている途中で「立ち止まる」ことになります。日本で一本数万円するものが出ることもあり、グラスを回してみたり他の参加者と乾杯したり。仮装が義務付けられていることもあり、「自然と会話が始まる」のです。メドックマラソンの本質は「コミュニケーションがある」ことだと気づきました。これは移動しながら6時間半続くパーティです。

交流する飲食店を営む僕にとって、それは衝撃的でした。楽しいパーティは数多ありますが、6時間半も楽しみ続けられるものはそう多くないです。一度だけ人生経験として出場するだけでなく、これを人生の一部にしたいと思いました。初出場の39km地点で生牡蠣を食べまくっている時には、そのために毎年出場することにしようと決意しました。日本に帰り、この楽しみを多くの人とシェアしたいと思い、メドックマラソンに本気で行きたい人だけが集まるランニングサークルとしてパクチー・ランニング・クラブを作りました。それから毎年、メンバー20-30人と一緒に出場しています。

パクチー・ランニング・クラブは走らないランニングサークルです。トレーニングは各自でできるので、不定期で飲み会(メドックマラソンの半分!)を開き、フランスへ行くというモチベーションを互いに維持し合っています。ワインも飲みますが、だいたいスタートはメガジョッキです。そして、大いに酒に酔い、気持ちが大きくなります。国内外の様々な“気がふれている”マラソン大会の話題になり、“酔った勢いで”申し込んでしまう人が続出します。僕も、そんな楽しき仲間と知り合うことで、いろいろなマラソンに出場しました。主なものは以下の通りです:

  • コムラッズマラソン(南アフリカ)
    平和(PAX)のために89km走る、世界最古のウルトラマラソン大会。2014年に開かれた第89回大会に出場し、8時間90分で完走。勝手にパクパク(89×89)マラソンと名付けました。
  • サハラマラソン(モロッコ)
    パクチーハウス東京が開業89ヶ月の2015年4月、ありえないと言われたパクチー料理店をパクる人が出てきたので、そろそろ自信を持ってパクチー屋を経営してもいいかなと思い始めました。「さぁ(3)、パクチー(89)の時代です」との宣言代わりに砂漠(389)を一週間で250km走るこのマラソンに出場し、パク塩開発の人体実験をしました。
  • バイカルアイスマラソン(ロシア)
    バイカルアイスマラソンは凍ったバイカル湖の上を一直線に走るフルマラソンです。シベリア鉄道の廃線になった部分89kmを観光列車としている区間があるのですが、そこに向かって一直線に走るこのマラソンは「パクに向かってまっしぐら」だと思い、パクチーに対する愛を表現しに行きました。

ちょっとしたきっかけから、ウルトラマラソンにまで手を出してしまいましたが、僕はあくまでパクチー普及に命をかけつつ楽しくランニングをするファンランナーです。樋渡さんに初めて会った時から、同じランナーということで勝手に親近感を感じさせてもらっていました。

 

 

ワイングラスの仲間たち

パクチーハウスの「89」グラス。

吉祥寺の肉山さんの「29」を見て、パクりました。ガラス会社をご紹介いただき、できたのが今年の2月。

13600194_1228472323838737_4660593716109582586_nそのグラスを肉山さんに届けたのが7月。その時同席していた仲間たちに、数字で自社オリジナルグラスを作りましょうと呼びかけたところ・・・いくつかできましたよ!

・29 肉山
・46 養老乃瀧
・89 パクチーハウス東京
・108 バイテックグローバル

パクチーハウスではワイン用とアイス・シャーベット用に使っております。以下のFB埋め込み投稿にもある通り、由緒ただしきワイングラスなんです。

このグラス、1970年代に生産されていたとても古いデザインのもので、特にヴェネト州のトラットリアなどで人気だそうです。
この地域では昔、脚付のグラスなどではなく、みんなこうしたシンプルなタンブラーで飲まれていたそうです。
また、ヴェネト州の方言では、グラスワインのことを「オンブレッタ・デ・ヴィーノ(ombretta de vino)」と呼ぶそうで、このグラスは、まさに「ombretta de vino」のためのグラスだとのことでした。

 

パクチーハウスのコンセプトをそのままオフィスにしたらコワーキングができた

【cinemo PAX vol.2】前武雄市長・樋渡啓祐さんと考える【地方都市の活性化】〜映画『幸せの経済学』見て、トークして、パクチーパーティ!

開催まであと5日!

前武雄市長の樋渡さんのことはよく知っている方が多いと思いますが、僕がしていることをパクチー以外知らない方も多いと思いますので、当日までにいくつか投稿させていただきます。(その2)

“交流する飲食店”を展開させようと考え、自分で焼く立ち飲みBBQ「鳥獣giga」 という新業態を作ったこともあります。ジビエがまだ注目されていない頃、自然の肉・自然の野菜・質のいいお酒を好きなだけ飲み食いするお店です。オーガニックや自然食品は女性向けに供されることが多いですが、健康診断でひっかかることを勲章などとのたまうサラリーマン男性こそがそういういいものを必要としているということで、医者に言われて「◯◯を制限して」健康を得るのではなく、好きな物を好きなだけ飲み食いして健康を維持するための店でした。時代を先取りしすぎてごく一部にしか理解されず、半年で閉店しましたが!(笑)

それとほぼ同時に立ち上げたのが、東京で最初のコワーキングスペース「PAX Coworking」です。パクチーハウス東京は“交流する飲食店”として相席を推奨し、誰でも参加できるパーティを年10〜40回ぐらい開きました。パクチーハウス東京は海外のゲストハウスのように誰もが気軽に会話ができる雰囲気をイメージしてつくりました。お客さん同士が会話をして、その場をより楽しんでくれればいいというぐらいの気持ちで始めましたが、お客さんの行動は僕の想像を遥かに超えました。隣に座った人たちと次回一緒に予約してくれたり、店内にある立ち飲みスタイルの交流スペース「Public’S’peace」でいくつかのグループでグルメツアーの会みたいのを立ち上げたりという事例をたくさん見ました。また、パーティで会った人と一緒に会社を作ったという話や、初めて出会った人との話から職業観を変えて転職を決めたという話も。人と人とが交わると人生が変わり、世界が変わるんだなぁと思いました。

1日数時間の食事の時間よりも、毎日8時間とか10時間とかを過ごす仕事の時間にコミュニケーションと笑いをもたらせばより大きく世界は変わるし、個々の人生豊かになるのではと直感しました。パーティと仕事を混ぜることを思いつき「パーティするように仕事する」という妄想を抱きました。考えること約8カ月と9日。偶然SNSでコワーキングのことを知り、僕の妄想は世界にはすでに存在していたんだと嬉しく思いました。こうしてアメリカに端を発し、ヨーロッパにそのコンセプトが伝わりつつ合ったコワーキングをやってみることにしたのです。

今では新聞等でもほとんど注釈なしで「コワーキング」という言葉が使われるようになりましたが、当初は「日本人に馴染むわけのないワークスタイル」というようなことを言われたりもしました。コワーキングという言葉自体の知名度を上げるためには相当苦労しましたが(パクチーより大変でしたw)、日々「PAX Coworking」で起こる出来事に支えられながら続けました。

コワーキングについては4年半前に『つながりの仕事術 コワーキングを始めよう』(洋泉社 新書y,2012)という書籍にまとめています。残念ながら絶版となりましたが全文をネット上で公開していますので、ぜひお読みください。
http://pax.coworking.jp/lets-start-coworking/

英語版はこちらです。
https://www.facebook.com/notes/working-as-partying-lets-start-coworking/table-of-contents/184403635086082

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パクチー(paxi)で天下統一

【cinemo PAX vol.2】前武雄市長・樋渡啓祐さんと考える【地方都市の活性化】〜映画『幸せの経済学』見て、トークして、パクチーパーティ!

開催まであと5日!

前武雄市長の樋渡さんのことはよく知っている方が多いと思いますが、僕がしていることをパクチー以外知らない方も多いと思いますので、当日までにいくつか投稿させていただきます。

パクチーハウス東京は“交流する飲食店”というサブタイトルをつけており、さながら海外のゲストハウスのように人と人とが気軽に交流できる空間を目指して作りました。世界が平和でより良い場所になるためには、国(その他)という立場を超えた発想を持つ人が増えることが必要で、かつ、そういう発想を持つ人同士が一人ひとり関係を築くことが大切だと旅を通じて思いました。それを英国・ブラッドフォード大学の大学院(平和学専攻)で修士論文で書き、それを実現するための一つの方法としてレストランを作ったのです。

パクチーを選んだ理由ですが、パクチーはこの構想ができた10年弱前は日本では極めてマイナーな存在でしたが、外国への旅行や異文化との交流(国際交流や外国料理店への関心など)をしている人が知っている野菜でしたので、パクチーと聞いて「ん?」と思う人は旅人としての僕の感覚を直感的に理解してくれると思ったからです。そういう人を店に集めて、その人たちと一緒に「その先」のことをしていこうと考えたのです。

パクチーは英語でコリアンダー、中国語で香菜、スペイン語でシラントロ、ヒンディ語でダニヤ・・・などなど世界で様々な名称がありますが、ほとんど普及していなかった日本では定まった呼称がなかったため(一応和名は学名からコエンドロとされていましたが誰も知らなかった)、名前を統一しようと思いました。そこで選んだのが「パクチー」という音。響きの良さはもちろん、「パクチーは嫌いだけどコリアンダーは食べられる」という誤解的発言をする人がかなりいたため、“好き嫌いがはっきりする”という文脈でよく使われる「パクチー」は言葉としてとても強いと思いました。(パクチーはメディアだと、それ以前から主張しています)

そのパクチーに、僕自身の感覚(旅人が平和を創る)を込めて、「paxi」と綴ることにしました。「pax」はラテン語で平和という意味、「i」は旅人を表しています。世界でさまざまある呼称・スペルを、いつの日か「paxi」に統一したいと目論んでいます。

Kyo paxi

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