本日からパクチーハウスで、「こどもカメラマンプロジェクト写真展 第2弾 ~忘れないでほしいからシャッターをきります~」が始まりました。このプロジェクトを主催する石原理恵さんが考える旅と平和について文章を寄稿してもらいましたので紹介します。本写真展は18日まで行っております。
私はカメラと共に約60カ国を旅行し、その日々の中で生まれた感情を形にしようと
2006年よりトーゴへの物資支援活動に始まり、2008年からはカンボジアで孤児を対象とした支援というのにはおこがまし過ぎる程度の個人活動をしてきました。
3.11の東日本大震災後、カンボジアの孤児院で働く友人から連絡がありました。
これまで経験したことのない不安の日々を送っていた私は、友人に「しばらくカンボジアへは行けないかもしれない…」と言いました。
カンボジア人の友人は「当たり前でしょ?何をいっている?リエが今やるべきことは日本の子ども達を元気にすることでしょ!カンボジアは大丈夫。まだ、大丈夫。今は日本を助けて。」
いつも私の想いや心の中を1番わかってくれる友人は真っ直ぐな言葉を私にくれました。
どういうわけか、日本を支援するという考えがなかった私はガツンと殴られた様な衝撃を受けました。
それから写真や旅行という共通の趣味を持つ友人と三人で、自分達にできることを考え始めました。
楽しいことをしよう、
僅かでも子供たちの心のケアに繋がることをしよう、
カメラを使おう、それを展示しよう!
会場で募金も募って。
この震災を忘れないためにできることを続けよう。
そんな風に色々な思いつきと閃きが重なって、「こどもカメラマンプロジェクト」は2011年5月より動き出しました。
第二弾の最初の展示をパクチーハウスさんでやらせていただけることになり、
佐谷さんから「旅と平和」というテーマの自己紹介文を書いてくださいと言われ、
改めてプロジェクトのことやこれまでの旅行について考えました。
(ほんとうにいい機会をいただきました!佐谷さん、ありがとうございました!)
これまでのことを深く思い返してみると、
私にとっての「旅と平和」とはまさしくこの「こどもカメラマンプロジェクト」だと気づきました。
このプロジェクトはほぼ全てにおいて子供たちが主体となり活動しています。
もちろん集めた募金の使い道も子供たちが決めます。
2011年11月募金の使い道を決める授業が行われ、
子供たちは震災以降自分達がしてもらったあらゆることを、
同じ学校の全校生徒に、
気仙沼で頑張っている大人たちに、
ユニセフを通して世界の子供たちに還すことを決定しました。
私はこの授業が行われていた時、全てが「ひとつ」であることを実感し涙が止まりませんでした。
僅かでも自分達ににできることがあればと落とした最初の一滴が、
子供たちの身体や心を伝って素晴らしい流れをつくっていました。
「旅」をしなければ生まれなかった想いと出会えなかった友人、
彼らと一緒に向かった先は「平和」だけを見ている子供たちの住む世界でした。
まだ幼い彼らの旅は始まったばかりだけれど、
ここに写っている全てはとてつもなく大きな希望です。
気仙沼という小さな街から世界中のみんなへ送られたメッセージ、
ぜひ受け取ってください。
こどもカメラマンプロジェクト主催 石原理恵」
石原理恵さんブログ
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