パクチー料理は何かにパクチーを載せるだけで完成するものではない。葉だけでなく、茎・根・種・花など、パクチーのそれぞれのパーツが持つ特徴を活かしつつ、全く新しい発想で料理を捉え直すことだ。だから、○○料理(国や地域の名前)という縦割りでなく、世界中の料理を横断するようなジャンルを作ろうと思って「パクチー料理」という言葉を作った。
このフェスに限らず、パクチーを載せてるだけの店はたくさんある。日本パクチー狂会はそれを非難しない。パクチー料理やパクチー普及に尽力している店舗・料理人のために、工夫を凝らす方法を提案し、一緒に考える用意はある。パクチーで何かしようとしている人は無条件で応援したいと思っている。
もし咎めることがあるとすれば、やっていることじゃなくて続けないこと。ブームに乗るだけだったら誰でもできる。そこでやったことを続けられるか、または、誰かに影響を与えて誰かに継承されるかってのがもっと大事。
よく考えみてよ。つい10年前まで、僕たちはパクチーがほとんど「ない世界」に住んでいた。僕らは今、パクチーが「ある世界」に住んでいる。それも、世界が注目する形で。
目の前に出て来た「パクチーと料理」を非難するのは簡単だけど、それがどうすれば「パクチー料理」になるか考えて、試して、ブログにでも書いてみよう。僕たちが創り、発信する「パクチー料理」はオープンソース型で、参加する人が多ければ多いほど発展していく。意志ある皆さんは「パクチーの勝利」のために協力してほしい。
日本パクチー狂会・会長
Kyo paxi