8月24日より、ハイナンNET【あぽ在海南島】展示はじまります。

ようやく、暑さもほっと和らぎゆっくり眠れるようになってきましたね。
明日、8月24日(月)~9月6日(日)まで、ハイナンNETの展示がはじまります。

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はじめまして。ハイナンNETです。
8/24(月)~9/6(日)まで、写真展「あぽ在海南島」をさせてもらえることになりました。ちょっと内容を紹介させてもらえたらと思います。
中国のハワイとも呼ばれる海南島。聞いたことありますか?この島に通うようになってもう5年以上。そこで出会ったおばあちゃん「あぽ(※)」、子どもたちの笑顔、優しくて人懐こい人たち、まぶしい木々の緑、空と海の鮮やかな青、夕焼け吸い込まれそうな赤、民族衣装のカラフルな刺繍たち…。大好きな「あぽ」の住む海南島から、お気に入りのひとコマたちをお届けします。よいやk
※「あぽ」は現地のことばで「おばあちゃん」
海南島の「あぽ」との出会いはちょっと変わっているかも。実はある裁判がきっかけでした。「イアンフ」問題って聞いたことありますか?アジア・太平洋戦争中、たくさんの女性たちが日本軍から性暴力を受けました。そのなかに、海南島の女性たちもいました。
あれから60年近くたった2001年、日本政府を相手に裁判を起こした「あぽ」がいます。彼女たちにわたしたちは出会いました。2005年のことでした。最初は来日する彼女たちの身の回りのことのサポートから。そのうちイベントや出張授業をして裁判を紹介したり、「イアンフ」問題のことを伝えたりするように。またときどき「あぽ」を訪問して薬や食べものを届けたり、一緒に食卓を囲ませてもらえるようになりました。裁判は2010年に終わりましたが、それからも時おり海南島を訪ね、交流を続けさせてもらっています。
「イアンフ」問題と聞いて、すこしどきっとしましたか?
「イアンフ」問題の被害女性たちって、なかなか会えないですよね。ちょっと、顔が見えにくいかも。それなら、わたしたちがであった「あぽ」にぜひ出会ってほしい。そう思ってこの写真展を企画しました。
「あぽ」はまだ幼かったころ、大変な被害に遭いました。ことばに尽くせない傷を心と体に負いました。でも必要な治療やサポートを受けられないまま、いまも苦しみ続けています。傷の深さを知るほど、やるせなくなります。何をどうしたらいいのか、途方に暮れてしまいます。そんなとき、思い出すのは「あぽ」のつらい顔や泣いた顔より、笑った顔なんですよね。なぜか。やっぱり、「あぽ」には笑ってほしいなって思うんです。
わたしたちは「あぽ」から見たら孫のような年。訪ねていくと、「あぽ」はよく来た、よく来た、と言って喜んでくれます。ごはんを作ってくれたり、一緒に寝させてくれたりします。帰るときは、またおいでと言って、見えなくなるまで手をふって見送ってくれたりします。とても魅力的で、愛情深い「あぽ」。何かしたいという使命感とかだけじゃなく、彼女たちの笑顔がまた見たくて、喜んでほしくて、わたしたちはまた訪ねてしまうのかもしれません。
「イアンフ」問題、ちょっと難しいですよね。なので、まずは「あぽ」に出会ってもらえたらと思います。顔が見えてくると、違うところが気になったり、別の考えが浮かんだりするかもしれません。何かひっかかることがあれば、会場のメンバーに声をかけてみてください。よかったら一緒におしゃべりしましょう。